なゐトーーク!では、昨今感じる「日本の生きづらさ」を紐解く連載記事を掲載しています。
「生きづらさ」の正体を探り、コロナ後の世の中を生きるヒントを皆様にお届け出来ればと思います。
第一回目は「日本人は意地悪?」
気付かずにしている言動が、実は「生きづらい日本」をつくっている原因かもしれません。
今回は、そんな「意地悪さ」にフォーカスを当て、紐解いていきます。
「意地悪」の正体を探る
日本経済低迷の原因が「意地悪」?
先日、こういう記事を見かけました。
日本経済、低迷の元凶は日本人の意地悪さか 大阪大学などの研究で判明(ニューズウィーク日本版) – Yahoo!ニュース
この記事から一部を引用します。
大阪大学社会経済研究所を中心とした研究グループによると、被験者に集団で公共財を作るゲームをしてもらったところ、日本人はアメリカ人や中国人と比較して他人の足を引っ張る行動が多いという結果が得られた。 日本人は、他人を他人と割り切れず、互いに相手の行動を邪魔しているわけだが、この実験結果は身近な感覚としてよく理解できるのではないだろうか。
ニューズウィーク日本版より
- 他人を他人と割り切らず…
- 互いに相手の行動を邪魔している…
この記事を見てどう感じましたでしょうか?
「他人の年収の高さを僻む」「俺は年収300万だけど別に問題ない」
といったように人と比較して何らかの優劣に対して自虐的になったり
「俺はこれだけ会社で厳しく言われているのに(目の前の人[店員など]が)のうのうと過ごしているのが気に食わない」 といったように他人の行動をつい見て気に留めてしまうような経験はないでしょうか。
知らず知らずのうちに、こういった言動が他人同士の足を引っ張りあい、生きづらい環境が生まれ、経済に対しての悪循環が発生していると考えます。
必要以上に他人に見られている事に対して意識するよう求められ、ひいては、それが生産性の低下にも繋がります。生産性が低下すれば給与も良くならないですし、疲労感を生み心的な余裕も減ってしまうでしょう。
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クレーマー=意地悪=経済発展の阻害?
「日本人が意地悪である」ことは、クレーマーの心理を見ていくとヒントがあると思います。
こちらをご覧ください。
クレーマーの心理10個!心理からわかる悪質クレーマー撃退法を解説 – 男性・女性心理 – noel(ノエル)|取り入れたくなる素敵が見つかる、女性のためのwebマガジン (noel-media.jp)
ここで取り上げられているクレーマーの心理には、以下のようなものがあります。
自分が正しいことを認めてほしい
相手を服従させたい
得をしたい
向上心が強い
被害者意識
寂しい人
問題を大きくしたい
感情をコントロールできない
引っ込みがつかなくなった
ストレスを解消したい
クレーマーの心理10個!心理からわかる悪質クレーマー撃退法を解説 より
このうちの一部の項目に関して、意地悪に関する部分の引用で出てきた「他人の足を引っ張る」という部分と共通する項目があると思いませんか?
- 相手を服従させたい →他人に「非」を認めさせるという形で足を引っ張る
- 被害者意識 →他人を「加害者」に仕立て足を引っ張る
- 問題を大きくしたい →「問題」とすることで他人の足を引っ張る
- ストレス解消 →他人の社会生活を妨害するだけの行為
共通点の大きい・小さいはありますが、他人の足を引っ張ったり、相手の行動を邪魔するという行為に変わりありません。そして、これらの行為は生産性を伴わないのです。
人や会社(店舗など)の足を引っ張り、自己の欲求を満たすために意地悪な行為を行うクレーマー。
経済発展を阻害する要因の一つであることは間違いないです。
「クレーム」と「意地悪」に絡みつくブラック企業
気になる記事があります。
「土下座して謝れ」暴言客の正体は「クレームに苦しんできた労働者」の場合も カスハラの連鎖(弁護士ドットコムニュース) – Yahoo!ニュース
上部ではクレーマーの心理を挙げましたが、この記事によるとクレーマー自体が自分の職場などでクレームを浴びてきていた方もいるそうです。
このうちの一人は営業職が長く、法廷では「謝る際には土下座をし、財物を渡すのが普通だと思っていた」と自身の経験も交えて話している。また、別の一人は弁当店を経営しており、「経営者の立場から店側の態度がおかしいと思った」と述べていた(産経WEST、2014年12月24日)。
「土下座して謝れ」暴言客の正体は「クレームに苦しんできた労働者」の場合も カスハラの連鎖(弁護士ドットコムニュース) – Yahoo!ニュース
この「謝るときは土下座をし、財物を渡すのが普通」というのは、正直普通じゃありませんよね。
典型的なブラック企業の思考です。
そこで、こういう式が成り立つと考えます。
ブラック企業で人道的に問題のある言動やルールを制定する
↓
他者や他の企業に対しても「それが普通だ」として要求する
↓
結果、クレーマーを避ける為に必要以上に縛られた行動を求められる
過度な価格競争でも利益が出るよう低賃金での雇用はもちろん、人道的に問題のある言動やルールで人の行動を縛り、過度にストレスを抱える状態となるばかりか、その思考になっていない他者に意地悪をする…。仮定ではありますが、「意地悪」と「経済発展の低迷」、「ストレス」と「クレーマー」という、上記で挙げた内容に合致する気がします。
まとめ
日本人の意地悪とクレーマー、そして、そこに絡みつくように低賃金と人道的に問題のある社内ルールで縛るブラック企業…。
もちろん経済成長が全てではありませんが、自身の生活に密接的な部分で言うと、ブラック企業と、その社風に染まった人間による悪質なクレーム攻撃。完全に悪循環だなと思います。
なかなか心に余裕を作るのは難しいと思いますが、少しでも広い心を持って日常を生きる。そういう小さな事を積み重ねることによって、ひいては経済成長の恩恵を受け、より生活が豊かになるのではないでしょうか。
ブラック企業を、許してはなりませんね。
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